任意売却における買主側注意(事後設立)
2005年03月02日
不動産の任意売却において、買主側が注意すべきものについて、事後設立という問題があります。
事後設立が問題となるのは、株式会社ないし有限会社が成立後2年内にその成立前から存在する財産で、営業のために継続して使用するものを、資本の20分の1以上に当たる対価をもって取得しようとする場合には、株主総会ないし社員総会の特別決議を必要とするとともに、原則として裁判所に検査役の選任を請求しなければなりません。
具体的には、任意売却のために新会社を設立して、収益物件を譲り受け、以後不動産賃貸業を営む場合、パチンコ店を譲り受けてパチンコ店を営む場合、ホテルを譲り受けてホテルを営む場合等です。多くの場合が該当してしまうのではないでしょうか。
ただし、弁護士等の証明を受けることによって検査役の検査が不要になる場合もあります。
近時、新会社を設立して債務超過に陥った旧会社の不動産を購入して再生するというスキームが増えてきていますが、法律違反の落とし穴もありますので、弁護士等に相談した方が良いでしょう。