派遣社員が9億9000万円横領
2005年07月27日
東京三菱銀行の元派遣社員の女性(54)が約12年にわたって合計9億9000万円の預金を着服し続けたそうです。金融庁は、東京三菱銀行に対し、8月26日付で、法令遵守体勢の不備による業務改善命令を出しています。
女性の行為は、業務上横領罪で刑事告訴されています。
横領額9億9000万円は驚きですが、それよりも驚いたのは、このうち、約7億4000万円を借金の返済にあてたという点です。
普通に考えて、派遣社員がこれだけの借金をできるものではありません。借金返済の詳細は明らかではないので、想像するより他ありません。「借金」というのは、
①自分の借金、と②他人の借金、③その混合、の可能性があります。
自分であっても他人であっても無担保で7億4000万円の返済が生ずる借金をそうそうできるものではありません。不動産を所有しており、その購入資金やビル、マンション等の建築資金に対する借金か、不動産を担保にした事業資金ということでしょうか。12年前ということは、平成5年ころです。バブル崩壊後少ししてからですから、テナント賃料下落に耐えられなくなったか、株購入資金も借金であったか、事業収入が低迷したか、いずれにしても想像の域を出ません。
犯罪の動機解明の過程で、この借金がなんであったか明らかにされるでしょう。