交通事故で目撃者探しだし略式命令
2005年04月28日
2001年11月3日午後6時半ごろ豊橋市で、79歳の女性が交通事故で亡くなった業務上過失致死被疑事件について、名古屋地検は2002年3月、男性が静枝さんに気付くのは困難だったと判断、嫌疑不十分で不起訴にしました。
ところが、死亡した女性の長男が、事故の目撃者を捜し出して再捜査につなげ、いったんは不起訴処分となった加害者が一転して略式起訴されたそうです。加害者は、は今年3月に略式命令を受け、事故から3年半を経て罰金刑が確定したそうです。
警察でも目撃者を捜し出すことができなかったのに、よく見つけました。どうしても許すことができない無念さが可能にしたのでしょう。
ところで、略式命令とは、正式な裁判手続である公判手続を経ずに、50万円以下の罰金または科料を科す簡略化された刑事手続のことを言います。検察官が被疑者の処分を決める際に、罰金刑の場合、被疑者に略式命令にしても良いかどうか、意思確認をし、異議がない時だけ行うことができます。
手続は、簡易裁判所で簡単な手続で終わります。死亡事故を起こしておいて罰金で済ませて良いのか、という感じ方もあるでしょうが、事件ごとにそれぞれ事情がありますし、これまでの裁判例の集積により量刑が定められていますので、一概に評価することはできません。