あなたはシロクマですか?牛ですか? | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
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あなたはシロクマですか?牛ですか?

2010年11月30日

以前に書いた「あなたは青虫ですか?」
http://blog.giron.jp/archives/51702920.html

が、好評だったので、関連する話題をもう1つ。

少し前の話になるが、北野武氏が、雑誌GOETHE「ゲーテ」2008年10月号(幻冬舎)の取材に対し、次のように語っている。

「シロクマなんてあんなカラダしてて、80キロも泳ぐっていうじゃない。牛はすぐ溺れるもん。自分はシロクマなのか、牛なのか。それだけはちゃんとわかってないと、不幸なことになる。頑張ればなんとかなるなんて、嘘だから。」

つまり、自分の才能を知った上で努力しないといけないということだ。

「頑張れば何とかなる」という幻想を持って努力しても、泳ぐ才能がなければ、牛のように溺れてしまう。

逆に外見からすると、似つかわしくないことでも、才能があれば、シロクマのように、高度の泳ぎを見せることができる。

偏見や希望的観測を捨て、冷静に、客観的に自分のことを知らなければならないということだ。

北野武氏は、漫才ブームが絶頂だったときに「ツービート」というコンビ名で漫才をしていた。

しかし、ダウンタウンなどのお笑い第三世代が出てきたころ、自分の漫才の時代が終わることを予見し、さっさとバラエティ番組の司会や、映画監督など新しい分野を開拓し、それぞれの分野で第一人者となっている。

通常、漫才ブームが絶頂であれば、それが続くと信じ、ひたすらその道を走り続けるものだ。

しかし、彼は違った。

ブームが去る前に、次の分野に飛び込んでゆく勇気は尊敬に値する。

今はお笑いブームだが、ブームは必ず去ってゆく。

「M-1グランプリ」も視聴率が落ち始めたところで打ち切りとなった。

いつまでもしがみついていたら、自然消滅となっていただろう。

今回、打ち切ったのは、卓見だと思う。

今、絶頂にある人達が、次のブームに乗るために、どう行動するか、見物である。

これらは、芸能人についてのみあてはまるものではない。

私たち1人1人も同じである。

今、調子が良くても、今、人気があっても、今、仕事が順調でも、必ず凋落の時がくる。

その時に備え、如何に準備をしておくか、が重要である。

自分がどんな力を持っているか、見極めたい。

あなたは、シロクマですか?

それとも、牛ですか?