外見の魅力がブーメラン? | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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外見の魅力がブーメラン?

2025年09月16日

外見の魅力や好意と説得力の関係には多くの研究があります。

今回は、そのうちの1975年のシーガル氏等の研究をご紹介します。

研究は、被告人の外見的魅力が刑の重さに影響するか、また、それは罪の種類によって異なるか、という点です。

結論としては、犯罪が住居侵入の場合は、

・外見が魅力的の場合、刑が軽くなる。

・外見が魅力的でない場合、刑が重くなる。

・外見情報がない場合、刑が中程度となる。

という結果が出ました。

予想通りですね。

次に、外見的魅力を利用した詐欺罪の場合は、

・外見が魅力的の場合、刑が重くなる。

・外見が魅力的でない場合、刑が中程度になる。

・外見情報がない場合、刑が軽くなる。

という結果が出ました。

つまり、外見的魅力がある場合、それを悪事に利用すると、そうでない場合に比べて、より一層厳しい評価となる、ということです。

たまに美男または美女が異性を騙してお金をとるようなニュースがありますが、そのような場合には、魅力的でない犯人に比べて評価が厳しくなる傾向にあるということになります。

他人に対する説得力は外見の魅力に限りません。

相手に好意を持たれている場合も説得力が増します。

反対に相手の好意を逆手にとって悪用する場合も、先程の研究のように、より一層厳しい評価となるでしょう。

信頼していない人に裏切られるよりも、信頼していた人に裏切られた時の方が、ショックが大きく、恨みが大きくなるのは当然でしょう。

自分の魅力が大きなブーメランとして跳ね返ってくるということです。

私たちは、他人に対する説得力を増すために外見的魅力を磨き、人間力を高める努力が必要ですが、決してそれを悪用してはならない、ということですね。

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