自分はダメな人間?
こんにちは。弁護士の谷原誠です。
あなたは、自分の意志の力にどれくらい自信がありますか?
「甘いものは控えよう」
「SNSは1日30分までにしよう」
「お金を無駄遣いしないようにしよう」
こうした目標を立てた時、多くの人が思います。
「ちゃんと守れるはずだ」と。
しかし、ふと気づけばSNSを見続けており、コンビニで余計な買い物をし、お菓子に手が伸びている、という自分に気づきます。
この意志と行動のギャップは、「自制バイアス」です。
■自制バイアスとは?
「自制バイアス」とは、「自分の自制心を過大評価してしまう傾向」です。
人は未来の自分について、楽観的に予測する性質があります。
「来週の飲み会では飲みすぎないはず」
「年始の目標は今年こそ達成できるはず」
「本気を出せば痩せられるはず」
しかし実際には、多くの場合、実現できません。
この「自分はできるはず」という過信が失敗のもとです。
■ なぜ人は自分を過信してしまうのか?
脳には、将来の自分を「他人」のように感じる特性があります。
そのため、未来の自分はきっと賢明で、意志が強く、合理的に行動してくれるはずだと無意識に期待してしまうのです。
結果として、誘惑や怠惰に対する準備を怠り、それらを乗り越えることができなくなります。
■ では、どうすれば?
多くの人は、失敗した後に「自分の意志が弱かった」と反省します。
しかし、重要なのは「意志を強く持つこと」ではなく、「意志に頼らずに済む仕組みを作ること」です。
・お菓子は買わない(目の前に置かない)
・スマホを別の部屋に置いておく
・ゲーム機を思い切って捨ててしまう
こうした環境設計こそが、「自制バイアス」に対する有効な対策です。
■ 自分はダメな人間?
自分に自信を持つことは大切です。
でも、それは、目標に向かって行動を起こす時、行動している時に必要なものです。
「vs誘惑」「vs怠惰」という場面では、「自分は誘惑に弱い」「自分は怠惰だ」という認識を持つことが必要となってきます。
「自分をコントロールする」ということは、自分の意志だけで行うものではなく、環境も含め、あらゆる手段を使って行うものだと思います。
ちなみに、筋トレを含めた自分の限界を試すフィジカルトレーニングを習慣にする努力は、誘惑や怠惰に打ち勝つ力を養うのにとても有効と感じています。
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