認識を一致させる
こんにちは。弁護士の谷原誠です。
ある日、ケンゴはスマホを落として画面を割ってしまった。
そこで修理店に持っていくと、受付の店員がスマホを見て、「この修理ならすぐ終わりますよ!」と言った。
そこで、ケンゴは店内の椅子に座り、スマホが直るのを待った。
しかし、10分経ち、20分経ち、30分経っても呼ばれない。
ケンゴは、忘れているのではないかと思い、店員に「あのどのくらいですか?」と聞くと、店員は「あ、あとちょっとで終わります!」と笑顔で答えた。
さらに10分経過して、ようやく修理が終わり、スマホを受け取ることができた。
「何か問題でもあったんですか?40分もかかりましたよね」ケンゴがイライラしながら聞くと、店員は少し戸惑いながら言った。
「え? 画面修理は普通1時間以上かかるので、40分ならかなり早い方なんですよ」
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これは一例ですが、自分の頭の中の常識を前提に他人に説明をする場合、相手の頭の中がそれとかけ離れていることが往々にしてあります。
その時に相手との認識の齟齬を考えずに説明や説得をしても、相手に全く伝わらない、ということがあります。
そして、「どうしてわからないんだろう。理解力がないな」などと思ってしまいます。
しかし、相手は、「説明が下手な人だな」とか、「全く説得力がないな」などと思っていたりします。
議論をする場合も同様です。
相手と議論が噛み合わず、「どうしてわからないんだろう」と疑問が浮かんだ場合には、議論の前提に関する認識に食い違いが生じていることが多いです。
その前提を一致させてから、議論を前に進めるようにしましょう。
そうしないと、有益な議論ができないばかりか、相手との人間関係の悪化を招いてしまいます。
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