美化バイアスに注意
「昔はみんなが助けっていていい時代だった。今は、みんな自分勝手になってしまった」
「学生のころは、みんな仲良しで楽しかった」
このように、今よりも昔の方が良かった、と回想する人が周りにいないでしょうか。
あるいは、あなたが思うことはないでしょうか。
本当にそうだったかもしれません。
しかし、本当はそうでないにもかかわらず、実際よりも過去の出来事を美化してしまうこともあります。
人間のそのような傾向を「美化バイアス」といいます。
美化バイアスには、色々なものがあります。
(1)自己美化バイアス
「私は、平均以上に良い上司だ」と自分を美化してしまう。
(2)他者美化バイアス
恋愛初期に異性の相手の欠点も含めて全て美化してしまう。
(3)過去美化バイアス
冒頭に述べたように、「今よりも昔の方が良かった」と美化してしまう。
今回は、過去美化バイアスだけを取り上げますが、これは、人間の脳は、自己防衛のためにネガティブな記憶を弱め、ポジティブな記憶を強めようとする傾向があるとされています。
その他にも現状に対する不満が裏側にあるのでしょう。
今の人間関係に不満がある場合は、「学生時代の友人関係は最高だった」などと思い出し、学生時代が最高の時期だったと思ってしまうことがあります。
しかし、これは一面的です。学生時代の辛いことを無視しています。
私などは、学生時代の後半は、ほぼ遊ぶことなく全ての時間を司法試験の勉強に費やし、本当に辛かったです。
今は、当時ほどの強いストレスなく快適に生活できています。
当時はエアコンがなく、夏などは暑くて眠れない日もありましたが、今はエアコンがあるため、快適な睡眠をとれています。
美化バイアスを放置すると、過去を美化することにより、今に対する不満を増大させる危険性があります。
そうすると、幸福度が下がります。
過去よりも今の方が幸せなことがたくさんあるはずです。
それを見つけると、幸福度が上がるはずです。
今の自分を不幸にするバイアスをコントロールして、幸せに生きましょう。
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