韓非子の説得術
2024年10月14日
他人を説得するのは、なぜ、こんなにも難しいのでしょうか。
どこが難しいのでしょうか。
それは、「韓非子」が教えてくれます。
韓非(韓非子)は、中国戦国時代の法家思想を代表する思想家です。
その中に、君主を説得する難しさについて説いた箇所があります(説難篇)。
韓非子は、説得のいくつかの要素を挙げます。
・説得する内容に関する知識を十分に持っていること。
・自分の考えをはっきり伝えるまで話すこと。
・自分の考えを自由自在に伝える弁舌。
しかし、これらは、全て難しいことではない、と断じます。
韓非子は、説得において、最も難しいのは、
・相手の心を読み取って、
・自分の言葉を相手の心に合わせて話すこと
ができるかどうか、だと言います。
そして、次の例を挙げます。
人は利益を求めるものであるから、相手に大きな利益が得られると説得するとします。
ところが、相手が名誉を強く求める人である場合、自分のことを下品で俗物扱いされた、と感じ、説得に応じないであろう、と言います。
この場合は、説得に応じた方が、大きな名誉を得られる、という方向で説得しなければならないわけです。
私の交渉術に関する本を読んでいただいた方であれば、この考えに同意するでしょう。
私も同意します。
そして、相手がどんな価値観を重視するかを見極め、その価値観に合わせた説得方法をとる方法について、1冊書いています。
興味があれば、ご一読をお願いいたします。
「7タイプ別交渉術」(秀和システム)
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