心理的リアクタンスにご注意を。
こんにちは。
弁護士の谷原誠です。
若いロミオとジュリエットは、出会うなり恋に落ちます。
しかし、周囲は猛反対。
反対されればされるほど、二人はより強く惹かれ合うことになります。
周囲は、二人を別れさせようと説得行動を取っているわけですが、これが逆効果になっているわけです。
心理学の概念に、「心理的リアクタンス」というものがあります。
これは、人が自由に行動できる権利や選択肢が制限されたり、脅かされたりしたときに、それに対して反発し、反対の行動や選択肢を強く求める心理的な反応のことをいいます。
私達は、他人を説得しようとする時に、概して、この心理的リアクタンスに反した行動を取ろうとします。
自分のため、あるいは相手のことを思って説得しようとする時、自分の考えを相手に押し付けようとするのです。
ロミオとジュリエットの周囲の人たちもしかり。
親は、子供が幸せに生きられるように、よく勉強して良い大学に入り、よい就職ができるようにと願って、「勉強しろ」と説得します。
しかし、子供の側は、そう言われた途端、やる気がなくなって、むしろ反抗して勉強をしないという選択を取りたがります。
では、どうすればいいか、ということですが、相手が自分で考えて決定した、というプロセスを作り出すことです。
そのためには、やはり質問が効果的ということになります。
質問は押し付けではありません。
人は、質問されると、そのことについて考え、答えを出そうとする性質を持っているからです。
しかし、ただ質問すればいい、というわけではありません。
たとえば、子供の対して、「宿題はやったの?」と質問するのは、子供に考えさせて答えを出させようとしているのではなく、「宿題はやったの?(やってないなら、さっさとやりなさいよ)」と、やはり自分の考えを押し付けているに過ぎないためです。
では、どのように質問すればよいのでしょうか。
次の本が、そのヒントになるでしょう。
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