同じ言葉は、違って聞こえる
2011年09月28日
キツネ君は、オシャレなスーツを着て、出かけた。
ネコ君は、キツネ君を見かけ、「オシャレなスーツだな」と思って、キツネ君に「今日のスーツはオシャレだね」と誉めた。
ところが、キツネ君は、「『今日は』って、どういうことだよ。いつもはオシャレじゃないのかよ!」と怒り出した。
キツネ君は、ネコ君に軽蔑され、からかわれたと感じたのだ。
シロクマ君も、その日、オシャレなスーツを着て、出かけた。
ネコ君は、シロクマ君を見かけ、「オシャレなスーツだな」と思ったが、キツネ君の一件があったので、言おうかどうか、躊躇した。
しかし、言った方がよいと思い直し、「今日のスーツはオシャレだね」と誉めた。
シロクマ君は、喜んで「そうだろう。ずっと欲しかったスーツさ。ありがとう」と笑顔で返した。
ネコ君は、やはり、言って良かったと思った。
キツネ君とシロクマ君は、同じネコ君から、全く同じ言葉をかけられたのに、キツネ君は軽蔑されたと感じ、シロクマ君は誉められたと感じています。
キツネ君が自分に自信を持っていれば、軽蔑されたとは感じなかったでしょう。
仮に軽蔑されたと感じたとしても、自分に自信があれば、「何を言っているんだろう」と、気にもしないでしょう。
しかし、自分に自信がないと、他人の自分に対する評価が気になり、ちょっとしたことでも軽蔑されているような気がしてしまいます。
幼少の頃、親が自分にどのような態度で接したか、にもよってくるでしょうが、大人になってからでも自分に自信を持つことは可能だと思います。
自信を持って生きていきたいものです。
人は軽蔑されたと感じるときによく怒る。だから自信のある者はあまり怒らない。(三木清)