Twitterのリツイートで逮捕!?
人から聞いたいい話や、ためになる情報、噂話などは誰かに話したくなる、それが人間というものですね。
たとえば、ツイッター(Twitter)やフェイスブック(Facebook)などの、いわゆるソーシャルメディアは、そうした人間の欲求も刺激して、さらには手軽で便利で、ネットワークを使えば世界中の人たちとつながって情報を共有することができるということから、近年、爆発的に世界中に広まりました。
報道によれば、Facebookの利用者数は、全世界で月に1回でも利用する人が12.8億人(2014年3月現在)。
Twitterは2億4100万人で、1日の投稿数は約5億ツイートにもおよぶそうです(2013年の年間レポートによる)
しかし、そうした便利なツールの裏には危険な落とし穴が潜んでいることがあります。
軽い気持ちでツイッターでリツイート(RT)したことが犯罪になってしまうこともあります。
そんな事件が起きました。
「ツイッターの児童ポルノ画像転載、3人を初摘発」(2014年11月21日 読売新聞)
神奈川県警は21日、簡易投稿サイト「ツイッター」に投稿された児童ポルノ画像を転載(リツイート)したとして、横浜市の男(23)と大阪府大東市の男(52)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列)などの容疑で横浜地検に書類送検し、関東地方の中学2年の男子生徒(14)を同様の非行事実で児童相談所に通告しました。
報道によると、横浜市の男は今年3月、ツイッターに児童ポルノの画像を投稿。
自身が開設したもうひとつのツイッターに転載し、不特定多数の人が閲覧できる状態にした疑い。
大東市の男と中学2年の男子生徒は、この画像を自身のツイッターに転載した疑いで、3人の閲覧者(フォロワー)は約4200人いたようです。
神奈川県警によると、インターネット上には転載された児童ポルノ画像が拡散していて、これを抑え込むには投稿者だけでなく、転載者も取り締まる必要があると判断したとしています。
ツイッターでの児童ポルノ画像の転載者を摘発するのは全国初だということです。
児童買春・児童ポルノ禁止法は、正式名称を「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」といいます。
1999年11月に、児童に対する性的搾取や性的虐待から児童の権利を守り、保護することを目的に施行されました。
「児童買春・児童ポルノ禁止法」
第7条(児童ポルノ所持、提供等)
6.児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。
つまり、児童ポルノを不特定多数の人に提供したり見せたりするのは、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアのネット上で行っても犯罪になるし、リツイート(RT)で転載して動画や画像を自分のフォロワーに教えたり共有しても犯罪になるということです。
なお、この法律では児童とは18歳に満たない者をいいます。
ところで、児童買春・児童ポルノ禁止法は、2014年6月に「単純所持禁止」を盛り込んだ改正案が衆議院で可決・成立しました。
単純所持とは、文字通りで、児童ポルノをただ単に持っているだけでも犯罪になるということです。
2015年7月15日から適用されることになっています。
児童ポルノは、自分がネタ元ではないからといって、簡単な気持ちで不用意にネット上に転載して拡散してしまったり、持っているだけでも逮捕される可能性があります。
覚醒剤や麻薬等を持っているだけで逮捕されることはほとんどの人が知っていますが、児童ポルノも持っていると逮捕される時代になったのです。
逆に、持っていて便利なのは、「顧問弁護士」です。
ぜひ、ご検討を。
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