判決文が短すぎて裁判官減点 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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判決文が短すぎて裁判官減点

2005年11月03日

判決理由が短すぎるとして、任期切れ前の裁判官が減点評価をされていたそうです。(ニュース記事)

当該裁判官は、「裁判の結論と無関係な記述は判決文から省くべきだ」という持論を持っており、不服申立書を提出しているそうです。

私たち弁護士は、裁判所の判決があった場合には、判決の理由部分を熟読吟味します。裁判所が、どのような理論構成により、どのような証拠を、どのように評価して結論を出しているのか、を検討するためです。

判決理由は控訴するかどうかを決定するに際し、極めて重要となります。

したがって、私たち弁護士の立場からすれば、判決が導かれた理由が理解しやすい判決が望ましいということになります。そして、それは依頼者である当事者も同じでしょう。

どの程度短い判決理由なのかはわかりませんが、当事者が読んだ時に何が書いてあるかわからないほど短いのであれば望ましくないということになるでしょう。逆に短くても、理解しやすい文章もあり得ると思います。

結局短さの問題ではなく、一般人の感覚からして理解できるかどうかの問題だと考えます。