危険運転致死傷罪幇助で起訴
2009年07月24日
平成20年2月に、埼玉県熊谷市で酒に酔った男が車を運転して事故を起こし、8人を死傷させた事件で、さいたま地検は、男の乗用車に同乗していた男性2人を危険運転致死傷罪の幇助(ほうじょ)罪で起訴する方針を固めたそうです。
車の同乗者を危険運転致死傷罪の幇助で起訴するのは大変珍しいことです。
車を運転していた男は、危険運転致死傷罪で起訴され、平成20年11月に、さいたま地裁で懲役16年の判決を受けて控訴中です。
幇助というのは、犯罪の実行行為を助けて容易にすることです。従犯と呼ばれ、正犯よりも刑が減刑され、有期の懲役・禁錮を減刑するときは、長期・短期の法定刑の2分の1を減刑します。
危険運転致死傷罪は、1年以上20年以下の懲役なので、その2分の1を減刑すると、6ヶ月以上10年以下となります。
今回起訴された後の裁判では、
①アルコールの影響により正常な運転が困難な状態であったことまで同乗者が認識していたか。
②危険運転行為を容易にしたと評価できるか。
などが争点となるでしょう。