人は、こうして手を抜く
2025年05月19日
私達は、なるべく楽をしようとします。
手を抜こうとします。
1913年にマクシミリアン・リンゲルマンが行った綱引き実験というものがあり、これを、NHKの番組で再現したことがあるそうです。
実験では、屈強な男性5名に「トラック引きの挑戦」とだけ伝えて綱引きをしてもらいました。
まず、1人ずつ引いてもらったところ、その力は、平均は106kgだったそうです。
次に、ロープを3本に増やして3人で引いた場合は、平均は100.2kgだったそうです。
さらに、ロープを5本に増やして5人で引いた場合は、平均は97.9kgになったそうです。
つまり、人数が多ければ多いほど、手を抜いた、ということです。
他のチームでも同じ結果が出ました。
「他の人がやってくれる」と考えてしまうと、力が弱まってしまうのです。
そこで、他人に仕事や作業をさせようとする場合は、共同責任にするのではなく、一人一人に責任を与える方が個人の力を引き出せそうだ、ということになります。
では、共同で頼まないといけない場合は、どうするか?
実験では、チアリーダーが登場し、綱引き中に応援したところ、1人ずつの時とほぼ同程度の力を出すことができたそうです。
つまり、何らかのモチベーション維持の施策を実行することにより、個人の力を引き出せそうだ、ということです。
そして、注意すべきことがあります。
「特定の1人だけ名前を呼んで応援」した場合、応援した人だけ手抜きをせず頑張ったが、他の人はもっと手を抜いてしまった、ということです。
不公平な態度は、不公平と感じた人の力を大きく減らしてしまう、ということです。
気をつけましょう。
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