死亡事故の原因は無謀自転車だった。
2011年5月、大阪市浪速区の国道で、急ハンドルを切ったタンクローリーが歩道に突っ込み、男性2人が死亡した事故があった。
タンクローリーが急ハンドルを切った理由は、自車の直前にワゴン車が急な車線変更をしたためだった。
そこで、警察は、ワゴン車とタンクローリーの運転手を、自動車運転過失致死の疑いで逮捕。
ところが、捜査を進めると、ワゴン車が急な車線変更をしたのは、ワゴン車の目前に、突然自転車が飛び出してきたので、それを避けようとしたことが原因であることが判明。
そこで警察は、この事故の原因は、自転車の急な飛び出しであると特定し、自転車を運転していた男(60)を重過失致死の疑いで逮捕して自転車の運転手のみを起訴。
ワゴン車とタンクローリーの運転手を処分保留とした。
このような事故で自動車の運転手ではなく、急な回避措置を取らせた自転車の運転手のみを起訴するのは、とても珍しいケースです。
ワゴン車が避けきれないような飛び出しをしたのでしょう。
ちなみに、ワゴン車とタンクローリーの運転手が逮捕された容疑は、「自動車運転過失致死罪」、自転車の運転手が逮捕されたのは、「重過失致死罪」です。
自動車運転過失致死罪の法定刑は、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金。
重過失致死罪の法定刑は、5年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金。
自転車は、道路交通法上「軽車両」ではありますが、「自動車」ではないので、自動車運転過失致死罪は成立しないということです。
大阪では、自転車のマナー違反が問題となっているようです。
今後、自転車に対する取り締まりが強化されそうな機運が高まってきています。
自転車を運転する方は、くれぐれも道路交通法やマナーにお気を付けください。
自転車に課せられた法律上の義務のダイジェストはこちら。
http://ameblo.jp/mtanihara/entry-10866207024.html