やっかいなのは、部下か自分か? | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。
メニュー
みらい総合法律事務所
東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階
弁護士20人以上が所属するみらい総合法律事務所の代表パートナーです。
テレビ出演などもしており、著書は50冊以上あります。

やっかいなのは、部下か自分か?

2013年09月13日

人にはそれぞれ、能力の差や、得意、不得意な事があるのは避けられません。

自分の能力が至らないことで、ふがいない思いをすることもあるでしょう。

そして、上司として人を指導する立場になると、自分の能力だけではなく、部下の能力についても自らの問題として降りかかってきます。

特に悩むのは「できない」部下の存在です。いくら指導しても失敗してしまう部下に、どのように対処すればよいのでしょうか。

指示したことができていない部下に対し「そのくらいのことが何故できないんだ!」と厳しく叱責する人も多いと思います。

しかし、それは上司として正しい態度なのでしょうか。

「できない」原因が、その部下の能力にあると考えることは可能です。しかし、上司と部下の「責任範囲」はどこかという視点で考えてみる必要があります。

上司の仕事は、部下の能力を見極めた上で、その能力に見合う範囲の仕事を任せることです。

そして、指示をする際、どれだけ細かく、手取り足取り教えれば、その仕事を完遂することができるのか、ということも相手によって異なります。

部下の能力を把握するには、普段から仕事ぶりに目をかけておく必要があります。「普通、ここまで言えばわかるだろう」と一般論で言えることではありません。

そこまで行うことが上司の責任範囲です。部下の責任を問う前にすべきことがないかどうか考えなくてはなりません。

その部下がこなすことが可能な仕事を任せ、指示によりすべきことを完全に理解させた上で、なおその仕事ができなかった時に、初めて部下に責任を問うことができます。

上司と部下の責任範囲は、現実に起こった問題に当てはめると、画然と線を引くのが難しいものですが、部下に責任を転嫁できる場面は、それほど多くはないことは理解できると思います。

こう考えるこによって、「やっかいな部下」がいなくなると思います。

私の新刊です。

世の中から、人付き合いの悩みがなくなることを願い、書き下ろしました。

「図解「やっかいな相手」がいなくなる上手なモノの言い方」(角川書店)
http://www.amazon.co.jp/dp/404110565X/