ロプロ元社員が弁護士法違反 | 弁護士谷原誠の法律解説ブログ 〜日常生活・仕事・経営に関わる難しい法律をわかりやすく解説〜
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ロプロ元社員が弁護士法違反

2008年06月16日

商工ローンのロプロ(元日栄)の元社員が、同社に対する過払金返還の助言をしたり、訴状を代筆したりという「法律事務」を、弁護士資格がないのに行ったとして、佐賀県警捜査二課などが、元社員ら3人を逮捕したそうです。

弁護士法72条は、次のように規定しています。

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。

最近、「コンサルタント」が多くなり、「法律事務」の助言指導をするコンサルタントも多くなってきましたが、法律事務は、弁護士資格がないのに行うと、弁護士法違反になりますので、お気をつけください。

今回のような過払金請求の代筆もそうですし、債務整理の代行もそうです。また、先日ニュースになった立ち退き交渉の代行もそうです。さらに、交通事故などの示談代行も法律事務であり、弁護士資格が必要です。もちろん、売掛金や貸金の回収代行も法律事務です。

利率の高い商工ローンなどと長年取引をしていると、「払いすぎ」になっており、逆に商工ローンに支払ったお金を取り返せる場合があります。そのような場合には、弁護士に依頼し、過払金返還訴訟を起こしてもらうことです。