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電気を勝手に充電すると、犯罪です

 >電気を勝手に充電すると、犯罪です

2011年11月1日


他人の家で、無断で洗濯すると、窃盗罪です。

何のことか、わかりませんね。

こんな事件がありました。

無人の民家の敷地内に洗濯機を持ち込み、軒下のコンセントに電気コードを接続した上、洗濯機を稼働させて自分の衣服などを洗濯した結果、約1円分の電気を使ったとして、高知県警佐川署は27日、その男を逮捕しました。

この逮捕した罪名が窃盗罪ということです。

しかし、何を盗んだというのでしょう?

それが、「電気」だということです。

窃盗罪は、次のように定めています。

刑法235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。


そうすると、次に、「電気」は、「財物」といえるのか、という問題が出てきます。

「財物」は「物」であるから、「電気」は、「財物」ではないのではないか、という問題です。

電気とは、電荷の移動や相互作用によって発生するさまざまな物理現象の総称ですから、本来「物」ではありません。

しかし、電気を盗んだりする人がいても、それを取り締まる法律がないことから、刑法では、あえて、「電気」を「財物」とみなしています。

次の規定があります。

刑法245条
この章の罪については、電気は、財物とみなす。


この章というのは、窃盗の他に、強盗があります。

電気窃盗は、ついうっかり犯してしまう危険がありますので、気をつけてください。

過去には、次のような事件もありました。

仕事もせず光熱費や家賃を滞納しながら、アパートの廊下にある共用コンセントを勝手に使い、自宅でテレビを見たとして、窃盗罪などに問われた男に対し、大阪地裁が、懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役1年)の判決を言い渡した例があります。2円50銭相当の電気です。

女子高生が、メール操作中に携帯電話の電源が切れたため、駅ビル通路のコンセントで携帯電話を無断で30分充電し、電気を盗んだ疑いで、検挙された事例があります。ただし、この例は、「微罪処分」として、裁判にはなっていません。被害額は、「3銭」ということです。

JR名古屋駅の公衆電話台で、会社員がパソコンでメールを送ろうとしたところ、パソコンが充電不足だったので、足下のコンセントから5分ほど電気を無断で使ったとのことで、摘発された事例。結果は不明です。


外出先で、どうしても会社や友達に連絡しなければならない時に、携帯電話やパソコンが充電不足になると、ついついやってしまいがちなのが、この電気窃盗。

気をつけないと、窃盗罪で逮捕されかねません。

気をつけましょう。

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