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弁護士法律解説 リーガルアイ

 

スポーツの勝敗で賭をすると、犯罪です。

 >スポーツの勝敗で賭をすると、犯罪です。

2015年10月8日

スポーツには、観る者を熱くさせ、感情を昂らせる力があります。
しかし、時として、その熱さがほかの方向に向かってしまうこともあります。

今回は、スポーツとギャンブルについて法的に解説します。

Q)取引先の会社の部長が、ギャンブル大好きで困っています。高校野球や大相撲、ワールドカップ、オリンピックなど大きなスポーツの大会があると部署内で賭け事が始まるからです。私のような営業担当は、ほぼ強制的に参加させられます。私は、それほどギャンブルには興味がないため熱くなる気持ちがよくわかりません。しかも、遊びの賭け事でも犯罪になるという話を聞いたことがあるのですが本当でしょうか?

A)法律では、「一時の娯楽に供する物」を賭ける場合を除いて賭博は禁止されています。
「一時の娯楽に供する物」とは、その場で消費してしまうような物、たとえば、食事や飲み物、たばこなどが該当します。
一時の娯楽に供する物が買える程度の金銭を賭ける場合は、セーフとする見解もありますが、判例は違法と判断する傾向にありますので、注意が必要です。

日本で認められているギャンブルは、「公営競技」と「公営くじ」に分けられます。
公営競技は、競馬、競艇、競輪、オートレース。
公営くじは、宝くじ(ナンバーズ、ロト、スクラッチ等も含む)とサッカーくじ(toto)です。

これら以外のギャンブルは法律で禁止されています。

「刑法」
第185条(賭博)
賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
刑法では、「賭博及び富くじに関する罪」として、賭博罪(185条)のほかにも、常習賭博罪(186条)、賭博場開張等図利罪(186条)、富くじの発売罪(187条)、取次ぎ罪(187条)、授受罪(187条)が規定されています。

前述したように、第185条の「一時の娯楽に供する物」とは、食事や飲み物、お菓子、たばこなどその場で消費してしまうような物のことです。

なお、法律上はたとえ1円でも賭けをすれば違法の可能性がありますが、現実にはこれら一時の娯楽に供される程度の少額の金銭であれば摘発される可能性は少ないでしょう。

しかし、金額が大きくなればそうはいきません。
先日も、野球賭博の事件が報道されました。

「野球賭博、関与の疑い…巨人・福田投手」(2015年10月5日 読売新聞)

読売巨人軍所属の福田聡志投手(32)が、知人とプロ野球の試合などを対象に賭けをしていた疑いが明らかになった。

今年8月、チームメートに紹介された税理士法人勤務という男性から、全国高校野球選手権大会の試合で賭けをしないかと誘われ、複数の試合で賭けを行ったという。

賭けの方法は、勝ちを予想したチームに点数(1点1万円)を賭けるというもので当初は5~10点を賭けていたが、大きな損をしたところ、男性から「プロ野球で取り返せばいい」と持ちかけられ、8月下旬から9月初旬まで、プロ野球と米大リーグでそれぞれ約10試合を対象に賭けを続けていた。

福田選手は最終的には百数十万円の損をしたが、男性から精算を求められたことはなく、現金のやり取りは一度もしていなかった。
しかし、賭けをやめた後、男性からの取り立てが始まり、9月30日に男性が読売ジャイアンツ球場(川崎市)を訪れたことで事案が発覚したという。
さて、質問者の参加した賭け事の詳細はわかりませんが、ちょっとした遊び感覚でも賭博は犯罪となる可能性があるということは覚えておいてほしいと思います。

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