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既婚男性との別れ~慰謝料請求するか、されるか!?

 >既婚男性との別れ~慰謝料請求するか、されるか!?

2014年12月21日

11月に亡くなった俳優の高倉健さんの代表作のひとつ、映画『駅 STATION』(1981年)に、こんなシーンがあります。

暮れも押し迫った12月30日、帰省のために降り立った北の町のある居酒屋に、健さん演じる英次がふらりと立ち寄ります。
明るさの中にも、不幸の影を持つ女将を演じるのは倍賞千恵子さん。

2人で熱燗を飲みながら、倍賞さん演じる桐子がこんなことを言います。
「水商売やってる子にはね、暮れから正月にかけて自殺する子が多いの。なぜだかわかる? 男が家庭に帰るからよ。どんな遊び人の男でも、正月くらいは自分の家にいる。そんなとき、独り身の寂しさをしみじみ感じるのよ」

脚本は、ドラマ『北の国から』で有名な倉本聰さん。
実際のところは分かりませんが、倉本さんが札幌の飲み屋でホステスから聞いた話を元にしたそうです。

古今東西、男と女の問題は後を絶ちません。

今回は、別れ話をしてきた男性への慰謝料請求のご相談です。

Q)妻子のあることをわかっていて、ある男性を好きになり、4年間いっしょに暮らしました。「妻とは離婚するから、結婚しよう」と言われ信じていたのですが、私が妊娠すると手のひらを返したように別れ話を切り出してきました。慰謝料の請求をしたいのですが可能でしょうか?

A)ただ、つき合っていたというだけでは慰謝料請求は認められません。

反対に、男性の妻から、不貞行為を理由とする慰謝料請求をされる可能性があります。

しかし、事実婚(内縁関係)として長期にわたり同棲していた、妊娠したということなので、男性に対して「不法行為」や「貞操侵害」を理由とした慰謝料請求が認められる可能性があります。
【事実婚とは】
法が定める婚姻届の手続きをしていないため入籍はしていないが、長期間の同棲など事実上の夫婦と変わりない生活を送っていることを事実婚といいます。
また、内縁関係ともいいます。

法律的には、内縁関係は「婚姻に準ずる関係」として保護されています。
しかし、正式な夫婦に認められるものでも保護されないものもあります。

たとえば、財産などの相続権は認められませんし、子供を嫡出子として届け出ることもできません。

ちなみに、同棲は一時的な男女の共同生活に過ぎないとみなされることから、内縁関係のような権利義務は発生しません。

また、原則、内縁で夫婦関係を結んでいたとしても、男性に妻子があることを女性が知っていた場合は「不倫関係」となり、女性の貞操侵害を理由とした慰謝料請求は認められません。

ただし、男性の違法性が著しく大きい場合には認められるケースがあります。
【判例】
妻子のある上司の男性が、19歳の異性経験のない女性につけこみ、嘘をついて肉体関係を持ち、妻とは離婚して女性と結婚すると言って妊娠させ、出産後に一方的に別れた事案。
最高裁は、男性側の違法性が著しく大きい場合は、女性に対する貞操等の侵害を理由とする慰謝料請求は認められる、とした。
(最高裁判決 昭和44年9月26日 判例時報573-60)
27歳の男性が、妻子がいるにもかかわらず19歳の女性に対し「妻とは別れる」と言い妊娠させ、いっしょに暮らし始めたものの子供が生まれた後、別れた事案。
女性は男性に対し、2,000万円以上の慰謝料を請求したところ、裁判所は男性が与えた精神的は苦痛大きいとしたものの、女性は男性に妻子があることを交際したのであって、女性にも責任があることは否定できない、として300万円の慰謝料を認めた。
(京都地裁判決 平成4年10月27日 判例タイムズ804号156頁)

今回の相談者の場合も、まず相手との示談交渉を行い、合意に至らない場合は、裁判をするという手続きになるでしょう。

当事者同士の話し合いがまとまらない、または手続きが難しいようであれば弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

相談は、こちらから。
http://www.bengoshi-sos.com/about/0903/

「20歳の顔は自然から授かったもの。
30歳の顔は自分の生き様。
だけど50歳の顔には、あなたの価値がにじみ出る」
(ココ・シャネル/フランスのファッションデザイナー)

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