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相続した不動産を兄弟間で争わずに分割する方法とは?

 >相続した不動産を兄弟間で争わずに分割する方法とは?

2014年6月24日

一定の年齢になると、多くの人はあの問題に直面します。

お金も絡んでややこしく、時に争いにまで発展することもあるものといえば……相続問題です。

父親も母親もまだ生きているから、後で考えよう。
親の死なんて、縁起でもないことは考えたくない。

そんなことを言っているうちに、いざという時がきて、あわてたり、親族間の争いが起こったりすることがあります。

そこで今回は、相続に関する相談を法的に解説してみたいと思います。


Q)いっしょに暮していた父(68)が亡くなり、財産を相続することになりました。しかし、父には現金の財産はほとんどなく、大きな遺産は実家の家と土地です。私には弟が一人いて、母はすでに亡くなっています。この家と土地を私と弟で相続するわけですが、争わずに分割するいい方法はありますか? (神奈川県在住 T・Hさん 40歳 会社員)

A)相続問題で、よく相談されるもののひとつに相続した財産の分割問題があります。

相続の問題というと、資産家や経営者一家の問題と考えている人もいるでしょうが、じつは一般的な家族にこそトラブルが起こりがちです。

相談者であるT・Hさんの抱えている問題はその典型ともいえます。

多くの一般家庭では、現金の財産は少なく、大きな財産といえば実家の土地と家ということがよくあります。
この不動産を分割して相続するときにトラブルが起こりがちなのです。

では、この土地と家を、どのように弟と分ければいいのでしょうか?

遺産分割には、大きく分けると以下の3つの方法があります。

①現物分割
②代償分割
③換価分割


【現物分割】
相続した不動産(現物)を共同相続人と分割する方法。
遺産が土地の場合は、区画に分けて(分筆して)相続しますが、狭い土地の場合は分割するのが難しい。
また、建物は分割できないという問題があります。

【代償分割】
債務負担による分割方法。
簡単にいうと、不動産を相続した人が他の相続人に対して、自分の預貯金から代償金を渡すわけです。
ある程度、平等に財産を分割することができます。
しかし、不動産を相続した人にまとまった現金がない場合は、他の相続人に代償金を渡すことができないという問題が発生します。また、不動産の価値で意見が分かれ、紛争に発展することもあります。

【換価分割】
不動産を売却して、その代金を相続人間で分割する方法。
平等に分割することができるが、家と土地を売却するため、そこに住んでいる人がいる場合、問題が生じるケースがあります。


遺産相続は、原則的には「現物分割」で行われますが、建物は分割できないという物理的問題や、分割することで著しく価値が損なわれるような場合には「代償分割」を考えます。

「代償分割」の場合、T・Hさんが弟に渡すお金は厳密に法定相続分きっちりである必要はありません。
兄弟で話し合って、お互いが納得できる金額にすれば問題はありません。

しかし、小さな土地と一軒家でも都心に近ければ数千万円にはなるでしょうから、T・Hさんが弟に不動産の代償金を渡せるだけの現金をもっていなければ、事態は難しくなります。
いずれにせよ、兄弟間での話し合いが必要となるでしょう。

「換価分割」を選ぶなら、T・Hさんがこの家に住んでいるという部分をどうするか、検討する必要があります。

相続人の間で話し合いがうまくいかなければ家庭裁判所の調停の手続に入ることになります。

家庭裁判所の調停は、場合によっては何年もかかることがあり、親族間の関係もぎくしゃくしたものになってしまいます。

お互いが譲り合い、尊重しあって兄弟仲良く生きて行きたいものです。

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