東京都千代田区麹町2丁目3番麹町プレイス2階 みらい総合法律事務所
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弁護士法律解説 リーガルアイ

 

フジテレビ「報道2001」に出演


2015年8月31日

2015年8月30日に放送された、フジテレビ「報道2001」に出演しました。

内容としては、ゴミ屋敷から火災が発生した件に関し、失火責任の内容の説明と、今回の事件を受けて、地方自治体や国は、どのような対応をすべきか、について、法律専門家としてコメントをしました。

ゴミ屋敷問題は、憲法で保障された「財産権」と「公共の福祉」の衝突の場面です。

なかなか難しい問題ですね。

困った隣人トラブル─ごみ屋敷問題はどう解決する?


2015年8月2日

近年、問題になっている隣人トラブルに、「ごみ屋敷」があります。

今回は、夏の暑さがタダでも鬱陶しいこの季節に、隣人のごみで困っている方からのご相談です。

Q)隣の住人の異常行動に困っています。いわゆる「ごみ屋敷」です。2年ほど前から始まり、年々ひどくなっています。初めは私が直接苦情を言ったのですが、逆ギレされて対話にもなりませんでした。その後は、敷地からゴミがはみ出し始めたので近所の人たちと相談して片付けたところ、「勝手に触るな!」とクレームをつけられました。市に苦情を申し立てても対応が鈍く、何度かしてようやく市の職員が訪問して注意をしてくれたりします。しかし、直後は少しよくなるのですが、すぐにごみが増えていきます。どうすればいいのでしょうか? 訴えることはできますか?

A)ごみ屋敷を取り締まる法律は、残念ながら今のところないのが現状です。また財産権の関係から、勝手に撤去はできないなどの問題もあります。しかし近年では、各自治体が独自の条例を作り、対策に動き出している例も見られるようになってきました。
家にごみをため込み、さらには家からあふれ出したごみが道路にまで広がっている…そんな報道を目にした人もいるでしょう。

しかし、住人本人は「これは資源だ」と主張したり、「片付ける」とは言うものの、結局はそのままで隣人や地域の住民が困惑している、ということが全国各地であるようです。

ごみ屋敷問題の難しさはさまざまありますが、まず法的に見ると直接的に適用できる法律がないという問題があります。

現在は、「廃棄物処理法」などで対応しているようですが、個人宅のごみは対象外のため、行政の対応は後手に回っています。

また、敷地内から周囲の公道にごみがあふれ出ている場合などは、「道路交通法」第76条の禁止行為のうち、3項「何人も、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない。」の適用も考えられますが、いずれにしても限定的です。

さらに、「財産権」との関係が問題を難しくしています。

「日本国憲法」第29条1項では、「財産権は、これを侵してはならない。」とあるように、個人の財産権が保障されています。
そのため、明らかに“ごみ”と思えるものでも私有地である個人宅や敷地から第三者が持ち出せば、「私有財産権の侵害」につながるおそれがあるため、解決が困難な問題になっているのです。

しかし、各自治体が独自に条例を制定して対策に乗り出している例が増えてきました。

たとえば、東京都足立区では、2013年に「足立区生活環境の保全に関する条例」(通称・ごみ屋敷条例)を全国初で施行しています。

条例では、1.調査・指導・勧告の実施、2.命令・公表・代執行の実施、などを定めており、「指導・勧告を行ったにもかかわらず、改善されない悪質なケースの場合、命令・公表をする」ことができ、「正当な理由なく命令に従わなかった場合には、代執行を行なうことができる」としています。

足立区の特徴は、最大100万円まで撤去費用を区が負担するというものですが、これには税金が使われることから議論も出ているようです。

このような条例は大阪市や京都市でも制定されています。
先日も、次のような報道がありました。

「自宅前の道まであふれるごみ…京都市が“ごみ屋敷”の50代男性に勧告」(2015年7月22日 産経新聞)

京都市は、ごみのため込みなどで、近隣住民の日常的な通行の妨げになっていることから、条例に基づいて文書指導していた市内の50代の男性について、ごみが解消されなかったとして勧告を行ったようです。

市は引き続き、男性に支援を行っていくが、今後、ごみが撤去されない場合、有識者からの意見を聴きながら命令、さらには行政代執行も検討していくとしています。

「行政代執行」とは、行政上の強制執行の一種で、義務者が行政上の義務を履行しない場合に、行政庁が自ら義務者のなすべき行為をすることです。(「行政代執行法」第1条・2条)

つまり、危険で不衛生なごみを持ち主が処分しない場合は、都道府県や市が代わりに撤去などができる、ということです。

詳しい解説はこちら⇒
「あなたの家が勝手に壊される?空き家の法律」
https://taniharamakoto.com/archives/1940

ところで、2015年5月には「空家対策特別措置法」が完全施行されています。
これは、増え続ける「空き家」の中でも特に倒壊の危険のあるものや衛生上有害なもの、周囲の景観を損なうものなどを「特定空き家」として、最終的には各自治体が行政代執行による撤去もできると定めたものです。

詳しい解説はこちら⇒
「特定空き家の基準が決定!空家対策特別措置法が施行」
https://taniharamakoto.com/archives/1952

放置された空き家は、将来的に“ごみ空き家”になる可能性もあり、こうした法整備が進むことで、各自治体のごみ屋敷の対策にも変化が起きてくることが期待されます。

現状、ごみ屋敷問題に関しては、地域住民の方が行政も交えて粘り強く話し合っていきながら解決策を探っていくしかありませんが、民事上では「不法行為」に対する損害賠償を求める訴訟も検討できますので、一度、弁護士などの専門家に相談してみるのもいいでしょう。

ご相談はこちらから⇒ http://www.bengoshi-sos.com/about/0903/

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