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軽い交通違反でも逮捕されることがあります。

 >軽い交通違反でも逮捕されることがあります。

2016年4月5日

交通違反をして反則金を払わないと、どうなるでしょうか?
いわゆる“逃げ得”は成立するのでしょうか?

今回は、交通違反の反則金制度とその仕組みについて解説します。

「“金がない”“忙しい”出頭拒否の交通違反者26人の逮捕状を一斉執行」(2016年4月1日 産経新聞)

交通違反の反則金を納めず、再三の呼び出しにも応じない悪質な違反者について、兵庫県警は4月1日から1カ月間にわたり、道交法違反容疑で逮捕状を一斉執行すると発表しました。

県警は毎年、一斉調査を実施しているようですが、今年の逮捕予定者は、県内の23~59歳の男女26人(計33件の違反)。
違反の内訳は、携帯電話の使用11件、速度超過7件、一時不停止6件、信号無視5件など。
年齢別の内訳は40代が9人と最も多く、次いで30代が7人となっているということです。

どの違反者も「金がない」、「忙しい」などの理由で呼び出しに応じず、県警が10回以上も連絡をしたケースもあったとしています。
【交通反則通告制度とは?】
軽微な交通違反、たとえば一時不停止、駐車違反、通行禁止違反、30km/h未満の速度違反、追い越し違反、信号無視などの反則行為をした場合、「刑事訴訟法」に基づき罰則を適用して刑事処分する前に、一定期日までに反則金を納付するという行政的な方法で処理するものを「交通反則通告制度」といいます。

これは、高度経済成長期の真っ只中の1968(昭和43)年、自動車が飛躍的に普及したことに伴って道路交通法違反件数が増加し、検察や裁判所の業務を圧迫してきたために、交通違反処理の効率化と迅速化を目的に制度化されたものです。

一般に「反則金制度」と呼ばれるように、反則金を払えば刑罰が科されず、道路交通法違反については控訴を提議されないため、裁判によって審判されない仕組みになっています。
【交通反則通告制度の手続きの流れ】
交通違反(3点以下)をすると、その場で警察官から「交通反則告知書」と「反則金仮納付書」を交付されます。

「青キップ」という言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、この交通反則告知書が、いわゆる青キップです。

納付期限は、青キップを受け取った日を含めて8日間です。
反則金の仮納付をした場合は、行政手続きは終了となります。

ここで反則金を払わないと、その後「通告」を受けます。
通告は、送られてきた告知書に記載してある出頭の期日、場所に反則者が出頭して受けることになります。

反則金を納付した場合は、ここで行政手続きは終了となります。
納付期限は、通告を受けた日を含めて11日間です。

ちなみに、「赤キップ」は交通反則通告制度の対象でない軽車両や歩行者が道路交通法を違反した時や、自動車の場合は行政処分が6点以上の重い違反の時に交付され、刑事手続きにより処分が決定します。
赤キップを切られれば「略式起訴」されて「前科」がついてしまいます。

また、無免許運転や酒気帯び運転、酒酔い運転や交通事故を起こした場合も交通反則通告制度の対象外となるため、違反・事故を起こしたその場で現行犯逮捕となります。
【通告を無視し続けるとどうなる?】
では、通告を無視・拒否し、出頭しない場合はどうなるのかというと、その後は「通告書」と「本納付書」が何度か送られてきます。

対応や通知回数は、各地方や地域によって差があるようで、今回の報道にあるように警察から10回以上も通告がある場合もあります。

それでもなお、無視・拒否し続けた場合は、簡易裁判所や交通裁判所、検察庁などから出頭要請が届きます。
ここで出頭しない場合は、今回のケースのように悪質な違反者として逮捕され、最終的には否認事件として検察庁に送検される可能性があるのです。
青キップを切られる違反は、いずれも軽微なものではありますが、「少しくらいなら問題ないだろう」、「自分だけが悪くない」などという考えは通用しません。
当然、違反は違反です。

今回、11人は、運転中(停止していない状態)に携帯電話を使用したか画面を注視していたということです。

このような比較的軽微な違反であっても、通告を無視し続けていると、逮捕されてしまうことがあるのです。

逮捕された人達は、「え~っ!?」という感じだと思います。

しかし、国家権力をなめてはいけません。

十分注意しないといけませんね。

なお、「軽微な違反」と言いましたが、全て交通の安全のために禁止されているものであり、場合によっては死傷事故などの重大事故につながる可能性もあります。

明日から、交通安全週間です。

改めて交通ルールを確認し、交通安全に努めていただきたいと思います。

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